詩歌の森日記
2022年7月7日 11時00分
ラベル : 講座
5/11(水)に始まった古典文学講座万葉集
講師は岩手県立大学名誉教授の佐々木民夫先生です。
6月に入り、後半3回の講座が開かれました。
第4回(6/8)では大伴坂上郎女が取り上げられました。
万葉集の女性歌人としては最多の八四首、
全体でも大伴家持、柿本人麻呂に次いで、三番目に多くの歌を
残しています。
娘の坂上大嬢は、家持と結婚しました。
恋の歌が多い坂上郎女ですが、大嬢に贈った歌には、母親として娘を想う気持ちが切々と綴られています。
第5回(6/15)では狭野弟上娘子が取り上げられました。
下級の女官であった娘子は中臣朝臣宅守の妻となりますが、
その宅守は流罪となり越前へと下ってしまいます。
離ればなれになった娘子と宅守が贈り合った歌の数々・・・
娘子の歌には句切れが多用されており、特に4句目に
切迫した気持ちが表れているそうです。
第6回(6/22)では「東国の女性」をテーマに、
女性の東歌や防人の妻の歌が取り上げられました。
恋の心情を歌った東国の女性、別離の夫への愛情を歌った防人の妻。
遠く離れた相手を案じながら大切に想う気持ちが伝わってきます。
万葉集の女性歌人の講座も最終回を迎え、参加者の皆様からたくさんの
反響をいただきました。
来年もまた、どんな講座が開かれるか楽しみです。
ゆ
2022年6月9日 13時13分
ラベル : 講座
5/11(水)に始まった古典文学講座万葉集
講師は岩手県立大学名誉教授の佐々木民夫先生です。
今年度のテーマは「万葉集の女性歌人」
万葉集の時代に生きた女性歌人の歌の世界を学びます。
第1回(5/11)では額田王が取り上げられました。
万葉集の額田王の歌をみていくと、
天皇の代役として歌を作ることができるほどの、
高い教養と知識を持った歌人であったことが分かります。
第2回(5/18)では大伯皇女が取り上げられました。
彼女の弟の大津皇子は、父の天武天皇の崩御後、
謀反の罪で亡くなってしまいました。
伊勢斎宮という立場にあった大伯皇女ですが、
万葉集では、弟の死を悲しむ一人の姉としての姿がうかがえます。
第3回(5/25)では但馬皇女が取り上げられました。
異母兄の高市皇子と同棲していたと考えられている但馬皇女ですが、
万葉集には、別の異母兄の穂積皇子への歌が残されています。
彼女は歌の中で、相手への一途な想いを
隠すことなく明確に表現しています。
受講生の皆さん、資料に書き込みを入れたり、質問をしたりと、
真剣に講座に臨んでいました。
全6回の講座も、前半の3回を終えました。
残り3回のテーマは以下の通りです。
第4回(6/8) 「大伴坂上郎女」
第5回(6/15) 「狭野弟上娘子」
第6回(6/22) 「東国の女性」
どのような内容の講座となるでしょうか。
お話を聴くのが楽しみです。
A
2021年11月16日 13時22分
ラベル : 講座
10/30(土)、11/7(日)に
延期となっていた俳句入門講座が行われました。
第3回目は、句会を中心とした講座です。
(宿題は秋の季語で3句)
事前に作った句で互選をし、
それぞれ自分の好きな句を選び発表していきます。
先生は、句作の基本から言葉の順序、
切れ字が入る位置のパターンについて
丁寧に説明をしてくださいました。
他にも「読み手に作者の考えていることが伝わるよう
分かる要素を入れることが大事ですね」と仰っていました。
後半は、季語と実体の違いを知ってもらうため
鳥の種類を参考に分かりやすく説明してくださいました。
写真は先生ご自身が撮ったもので、中には貴重な鳥の写真も…
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
第4回目は、句会体験と吟行をします。
前回の作品について丁寧に講評、添削をしてくださいました。
(動詞、助動詞の使い方など)
自分で考えた言葉や、辞書に載っていない言葉は
さけた方がいいと教えてくださいました。
次に雑草園や詩歌の森公園に行き、吟行します。
俳句の題材を探す受講生の皆さん…
今日見たもの、感じたこと、気候をふまえて作ります。
句会から講評に進み、
先生は「五、七、五」を原則とし、字余り、字足らずの場合も
リズムが大事であると教えてくださいました。
最後は、講座で作った句を短冊へ揮毫しました。
どれも素敵な作品です(*‘∀‘)
作品は11月20日(土)から展示予定です。
是非ご覧下さい。
白濱先生、受講生の皆さん、
本当にありがとうございました(*^^*)
来年もご参加お待ちしております。
so/i
2021年10月30日 16時49分
ラベル : 講座
9月26日(日)、10月3日(日)の二週にわたって
こどもの俳句教室が開催されました。
クイズや季語探しを通して
俳句を楽しみながら作る講座となります。
今回は20名のこどもたちが参加してくれました。
講師は俳人で絵本作家でもある小林輝子先生です。
まずは、一回目の様子をご紹介します。
まずは先生と一緒に俳句クイズをして、ウォーミングアップ(^^)/
次は和室を出て、詩歌の森公園に季語を探しにいきます。(①吟行)
自分で見つけたり、教わったりしながら季語を集めていきます。
公園内にある雑草園での様子です(^^♪
見つけた季語は「柘榴(ざくろ)」「木の実」「イチョウ」「枯れ葉」「赤とんぼ」「コオロギ」など…
和室に戻り、見つけた季語で俳句を作ります。
短冊に書き、投句箱へ入れます。
そう、投句箱ってポストみたいなんです…
次に職員が名前を伏せて清記し、コピーしたものが
こどもたちに配布されました。
そこから好きな句を一句選んで印をつけ、自分の名前を書き、
先生へ提出します(②選句)
第一回目はここまで。
続いて二回目の様子です。
先生が選句した人の名前とともに選句の発表を
しました。
併せて先生から句の解釈や良い点などを
お話していただきました(③披講)
先週と同じように公園へ季語探しに向かいました。
新しい季語を発見することも大事ですが、
日々変わっていく季節を観察してもらえたらと思っていましたら…
その僅かな変化を自然と感じとっている姿に
頼もしささえ感じました(^^)/
その後は、和室に帰って今回も俳句を詠みました。
前回作った句と比べて、良いと思う方を
短冊に揮毫(きごう)します。
慣れない筆ペンなので慎重です…
先生は、
俳句では、たった一字でも、その一字が大切です。
また、普段見過ごしてしまいそうな小さなものに目を向けてみると
どんな草でもちゃんと名前がある、
ということに気づいてもらえると思います。
良い句を沢山見させてもらって有難うございました。
と仰っていました。
昨年に引き続き感染対策をしっかり行いながらの開催となりましたが、
こどもたちの知りたい!という気持ちや、季節を感じる姿に触れ
コロナ禍を跳ね返すような心のパワーを感じることができました。
作品は、後日館内に展示予定です。是非、ご覧ください。
Bakky
2021年8月6日 16時03分
ラベル : 講座
短歌入門講座の第3回が8/1(日)に
開催されました。
最終回は「歌会」を中心に学びます。
予め受講生の方に提出いただいた歌を
名前を伏せて壁に貼りました。
お題の1つ目は
「技法(オノマトペ/体言止め/擬人法)を使った歌」
でした。
付箋に感想を書いて貼りました。
色々な視点の解釈があることに気づかされます。
先生からも一首ずつコメントをいただきました。
2つ目のお題は「自由詠」でした。
4つのグループに分かれて歌会をしました。
みなさん慣れてきていますね(^^♪
開催中のオリンピックを題材にした歌もいくつかありました♪
最後は変わり歌合わせをしました。
どんな歌合わせかというと…
封筒の中にお題が入っているので、
班ごとに、題を入れた歌を作り、清書して、見合います。
その後、全体で発表と歌合わせをします。
封筒には「東」「京」「五」「輪」の文字が入っていました。
準備時間は15分です。
そして、準備が整ったら
同じチームの歌(自分が作った歌以外)について
発表(応援)します。(^^)/
良いところをどんどんアピールしてあげてください、と先生。
ご自身が詠んだかのように丁寧に説明されていました(^^♪
最後に先生から講座の振り返りとしてお話をいただきました。
是非これからも短歌を詠み、読んでもらうことを
続けていってください、と仰っていました。
梶原先生、工夫の詰まった講座を有難うございました。
受講生の皆様、個性溢れる歌を沢山詠んでいただき
有難うございました。
bakky