詩歌の森日記

こどもの俳句教室2022 夏の部

2022年7月13日 15時30分
ラベル : 講座

6月5日(日)と19日(日)の二週にわたって

こどもの俳句教室が開催されました。

片方典子さん、髙橋美恵さんと一緒に、

クイズや季語探しをとおして、

俳句を楽しみながら作りました。

今回は12名のこどもたちが参加してくれました。

 

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第1回目の6月5日は、まず俳句クイズにチャレンジ!

クイズの答え(季語)を見つけに、

雑草園と詩歌の森公園へ行ってきます!

 

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クイズの答え以外の季語も、教えてもらいながら

どんどん集めていきました。

 

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雑草園で季語を発見!メモメモ…

 

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お家の中にもあるかな~?

 

見つけた季語は「柘榴(ざくろ)の花」「青梅」「睡蓮」

「風鈴」「籐椅子(とういす)」など…

 

クイズの答え合わせのあとは、見つけた季語で俳句を作りました。

作った俳句を短冊に書き、投句箱へ投句した後、

名前を伏せて清記した俳句の一覧が、子どもたちに配られました。

 

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一覧の中から、自分の好きな俳句を二句選びました。

 

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俳句にたくさん票が入った人には、賞品が贈られました!

おめでとうございます!

 

第2回目の6月19日は、前回の振り返りからスタート!

前回作った俳句に、片方さんがコメントしてくださった後、

季語探しに向かいました。

 

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同じ場所でも、2週間も経つと

植物の様子や見つけられる季語が変わってきます。

季語探しをとおして、少しずつ変わっていく季節を

子どもたちは感じとっていました。

 

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みんなの視線の先には…雨蛙!夏の季語です。

ちなみに「蛙」だと春の季語です。

 

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池をのぞき込む子どもたち。何を見つけたのかな?

 

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ザリガニがいました!「ザリガニ」も夏の季語です。

 

和室に戻った後は、俳句作りに再挑戦!

今回は俳句を、筆ペンで短冊に揮毫(きごう)しました!

 

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使い慣れていない筆ペンでの揮毫、集中…!

 

今年もコロナ感染対策を行いながらの

開催となりましたが、

クイズも、季語探しも、俳句作りも、揮毫も、

子どもたちは真剣に取り組んでいました。

パワフルに俳句に挑戦していく姿や、

季節を敏感に感じる姿が印象的でした。

 

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作品は、後日館内に展示予定です。

是非、ご覧ください。

 

A

古典文学講座-万葉集の女性歌人②

2022年7月7日 11時00分
ラベル : 講座

令和4年度古典文学講座万葉集

5/11(水)に始まった古典文学講座

講師は岩手県立大学名誉教授の佐々木民夫先生です。

 

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6月に入り、後半3回の講座が開かれました。

 

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第4回(6/8)では大伴坂上郎女が取り上げられました。

万葉集の女性歌人としては最多の八四首、

全体でも大伴家持、柿本人麻呂に次いで、三番目に多くの歌を

残しています。

娘の坂上大嬢は、家持と結婚しました。

恋の歌が多い坂上郎女ですが、大嬢に贈った歌には、母親として娘を想う気持ちが切々と綴られています。

 

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第5回(6/15)では狭野弟上娘子が取り上げられました。

下級の女官であった娘子は中臣朝臣宅守の妻となりますが、

その宅守は流罪となり越前へと下ってしまいます。

離ればなれになった娘子と宅守が贈り合った歌の数々・・・

娘子の歌には句切れが多用されており、特に4句目に

切迫した気持ちが表れているそうです。

 

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第6回(6/22)では「東国の女性」をテーマに、

女性の東歌や防人の妻の歌が取り上げられました。

恋の心情を歌った東国の女性、別離の夫への愛情を歌った防人の妻。

遠く離れた相手を案じながら大切に想う気持ちが伝わってきます。

万葉集の女性歌人の講座も最終回を迎え、参加者の皆様からたくさんの

反響をいただきました。

来年もまた、どんな講座が開かれるか楽しみです。

 

 

古典文学講座-万葉集の女性歌人①

2022年6月9日 13時13分
ラベル : 講座

令和4年度古典文学講座万葉集

5/11(水)に始まった古典文学講座

講師は岩手県立大学名誉教授の佐々木民夫先生です。

 

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今年度のテーマは「万葉集の女性歌人」

万葉集の時代に生きた女性歌人の歌の世界を学びます。

 

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第1回(5/11)では額田王が取り上げられました。

万葉集の額田王の歌をみていくと、

天皇の代役として歌を作ることができるほどの、

高い教養と知識を持った歌人であったことが分かります。

 

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第2回(5/18)では大伯皇女が取り上げられました。

彼女の弟の大津皇子は、父の天武天皇の崩御後、

謀反の罪で亡くなってしまいました。

伊勢斎宮という立場にあった大伯皇女ですが、

万葉集では、弟の死を悲しむ一人の姉としての姿がうかがえます。

 

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第3回(5/25)では但馬皇女が取り上げられました。

異母兄の高市皇子と同棲していたと考えられている但馬皇女ですが、

万葉集には、別の異母兄の穂積皇子への歌が残されています。

彼女は歌の中で、相手への一途な想いを

隠すことなく明確に表現しています。

 

受講生の皆さん、資料に書き込みを入れたり、質問をしたりと、

真剣に講座に臨んでいました。

 

全6回の講座も、前半の3回を終えました。

残り3回のテーマは以下の通りです。

第4回(6/8)   「大伴坂上郎女」

第5回(6/15) 「狭野弟上娘子」

第6回(6/22) 「東国の女性」

 

どのような内容の講座となるでしょうか。

お話を聴くのが楽しみです。

 

A

俳句入門講座 第2回 第3回

2021年11月16日 13時22分
ラベル : 講座

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10/30(土)、11/7(日)に

延期となっていた俳句入門講座が行われました。

 

第3回目は、句会を中心とした講座です。

(宿題は秋の季語で3句)

 

事前に作った句で互選をし、

それぞれ自分の好きな句を選び発表していきます。

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先生は、句作の基本から言葉の順序、

切れ字が入る位置のパターンについて

丁寧に説明をしてくださいました。

 

他にも「読み手に作者の考えていることが伝わるよう

分かる要素を入れることが大事ですね」と仰っていました。

 

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後半は、季語と実体の違いを知ってもらうため

鳥の種類を参考に分かりやすく説明してくださいました。

写真は先生ご自身が撮ったもので、中には貴重な鳥の写真も…

        

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

第4回目は、句会体験と吟行をします。

前回の作品について丁寧に講評、添削をしてくださいました。

(動詞、助動詞の使い方など)

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自分で考えた言葉や、辞書に載っていない言葉は

さけた方がいいと教えてくださいました。

 

次に雑草園や詩歌の森公園に行き、吟行します。

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俳句の題材を探す受講生の皆さん…

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今日見たもの、感じたこと、気候をふまえて作ります。

 

句会から講評に進み、

先生は「五、七、五」を原則とし、字余り、字足らずの場合も

リズムが大事であると教えてくださいました。

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最後は、講座で作った句を短冊へ揮毫しました。

 

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どれも素敵な作品です(*‘∀‘)

 

作品は11月20日(土)から展示予定です。

是非ご覧下さい。

 

白濱先生、受講生の皆さん、

本当にありがとうございました(*^^*)

来年もご参加お待ちしております。

so/i

こどもの俳句教室2021 秋の部

2021年10月30日 16時49分
ラベル : 講座

9月26日(日)、10月3日(日)の二週にわたって

こどもの俳句教室が開催されました。

クイズや季語探しを通して

俳句を楽しみながら作る講座となります。

今回は20名のこどもたちが参加してくれました。

講師は俳人で絵本作家でもある小林輝子先生です。

 

まずは、一回目の様子をご紹介します。

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まずは先生と一緒に俳句クイズをして、ウォーミングアップ(^^)/

 

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次は和室を出て、詩歌の森公園に季語を探しにいきます。(①吟行)

 

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自分で見つけたり、教わったりしながら季語を集めていきます。

 

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公園内にある雑草園での様子です(^^♪

 

見つけた季語は「柘榴(ざくろ)」「木の実」「イチョウ」「枯れ葉」「赤とんぼ」「コオロギ」など…

和室に戻り、見つけた季語で俳句を作ります。

短冊に書き、投句箱へ入れます。

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そう、投句箱ってポストみたいなんです…

 

次に職員が名前を伏せて清記し、コピーしたものが

こどもたちに配布されました。

そこから好きな句を一句選んで印をつけ、自分の名前を書き、

先生へ提出します(②選句)

第一回目はここまで。

 

続いて二回目の様子です。

先生が選句した人の名前とともに選句の発表を

しました。

併せて先生から句の解釈や良い点などを

お話していただきました(③披講)

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先週と同じように公園へ季語探しに向かいました。

新しい季語を発見することも大事ですが、

日々変わっていく季節を観察してもらえたらと思っていましたら…

 

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その僅かな変化を自然と感じとっている姿に

頼もしささえ感じました(^^)/

 

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その後は、和室に帰って今回も俳句を詠みました。

前回作った句と比べて、良いと思う方を

短冊に揮毫(きごう)します。

 

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慣れない筆ペンなので慎重です…

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先生は、

俳句では、たった一字でも、その一字が大切です。

また、普段見過ごしてしまいそうな小さなものに目を向けてみると

どんな草でもちゃんと名前がある、

ということに気づいてもらえると思います。

良い句を沢山見させてもらって有難うございました。

と仰っていました。

 

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昨年に引き続き感染対策をしっかり行いながらの開催となりましたが、

こどもたちの知りたい!という気持ちや、季節を感じる姿に触れ

コロナ禍を跳ね返すような心のパワーを感じることができました。

 

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作品は、後日館内に展示予定です。是非、ご覧ください。

 

 

Bakky

 

 

 

 

 

 

 

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日本現代詩歌文学館

日本現代詩歌文学館の公式ブログです。学芸係が、当館の日常や詩歌の森公園の四季を紹介します。

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