
- 会期
- 2021年3月9日(火)~2022年3月13日(日)
9:00~17:00 - 場所
- 2階 展示室
- 入場料
- 無料
- 主催
- 日本現代詩歌文学館
- 図録
- 1,650円(図録の購入はこちら)
展示テーマ
2021年3月11日、発生から10年を迎える東北地方太平洋沖地震=東日本大震災。死者はおよそ1万6千人を数え、いまなお2千5百人もの人々が行方不明となっています。大規模な原子力事故が発生した福島第一原発では、廃炉の作業にこの先数十年を要するとされており、住民の帰還困難区域も少なからず残されています。
わたしたちの価値観を根底から変えるかと思われた、まさに未曽有の大災害ですが、一方でその記憶の風化も懸念されるに及んでいます。
その間にも、2016年4月の熊本地震をはじめとする震災が各地で発生し、また、風水害も年々その頻度と規模を増してきているように思われます。さらに2020年には、新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るい、その終息までにはさらに相当の時間を要することになりそうです。
こうして振り返ったとき、10年前に発生した東日本大震災は、この国が常に自然災害と隣り合わせにあるという厳然たる事実を私たちに突きつけるとともに、足元が定まらず不安定で、先行きの極めて不透明な時代の始まりを告げる、象徴的な出来事であったと言えるかもしれません。その意味で、人類が築きあげてきた文明はこれからいかにあるべきかという重い課題に、いまこそわたしたちは直面しているのです。
あの大震災の衝撃を、そのもたらした大きな悲しみを、抑えられない思いを、その後の生活における哀歓を、社会への違和感を、時に叫び訴え、時につぶやくようにことばに刻んできた詩歌。被害に遭われた方々に思いを寄せ、そしてまたいつかやって来る災害に備え、何よりもわたしたち一人ひとりが明日を生きていくために、阪神・淡路大震災や熊本地震などの被災地からの作品を交えつつ、いま震災に関わる詩歌を集め、その声に耳を傾けたいと思います。
展示内容
・現在活躍中の詩歌人による直筆作品60点
・インスタレーション
・出品者による作品朗読音声
出品者(各分野五十音順、敬称略)
詩 | 麻生 直子 | 清岳 こう | 金野 孝子 |
---|---|---|---|
草野 信子 | 倉橋 健一 | 齋藤 貢 | |
Jeffrey Angles | 須藤 洋平 | 高橋 睦郎 | |
照井 良平 | 田 原 | 根本 昌幸 | |
松﨑 みき子 | みうら ひろこ | 安水 稔和 | |
和合 亮一 | |||
短歌 | 秋葉 四郎 | 生田 亜々子 | 大口 玲子 |
尾崎 まゆみ | 梶原 さい子 | 加藤 信子 | |
楠 誓英 | 小島 ゆかり | 駒田 晶子 | |
斉藤 梢 | 齋藤 芳生 | 佐藤 通雅 | |
高木 佳子 | 高野 公彦 | 中村 とき | |
波汐 國芳 | 花山 多佳子 | 本田 一弘 | |
俳句 | 市堀 玉宗 | 稲畑 汀子 | 今瀬 剛一 |
岩岡 中正 | 宇多 喜代子 | 柏原 眠雨 | |
駒木根 淳子 | 白濱 一羊 | 関 悦史 | |
高野 ムツオ | 照井 ![]() |
中里 夏彦 | |
永瀬 十悟 | 西山 睦 | 山﨑 十生 | |
渡辺 誠一郎 | |||
川柳 | 伊藤 豊志 | 黒川 孤遊 | 小林 信二郎 |
雫石 隆子 | 篠原 房子 | 津田 公子 | |
野口 一滴 | 平田 朝子 | 八上 桐子 | |
柳清水 広作 |
協力者(五十音順、敬称略)
朝日新聞社 | 工藤 嘉信 | 照井 良平 |
毎日新聞社 | 三村 純也 | 読売新聞社 |