詩歌の森日記

俳句実作講座【添削篇】 2023

 

令和5年度俳句実作講座【添削篇】が開催されました。

講師は、高野ムツオ館長です。

 

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◇第1回 5/18(木)、19(金)開催◇

題は「葉桜」または「薫風」で一句、

自由題で一句です。

始めは、「葉桜」「薫風」が取り入れられている俳句を鑑賞しました。

それぞれの季語だけでなく、

ほかの「植物」や「風」に関連する季語に話を広げて、

意味や使い方を詳しく教えてくださいました。

 

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次に、受講生の皆さんへの添削指導です。

館長から丁寧な指導が入りました。

受講生の皆さんも、真剣に聞き入っていました。

 

◇第2回 6/15(木)、16(金)開催◇

題は「青田」または「夏燕」で一句、

自由題で一句です。

田に関連する季語として、「青田」のほかに、

「植田」「春田」「稲田」などが挙げられました。

そして、これらの季語を使い分けるためには、

「いつから」といった科学的日数で考えるのではなく、

目で見た時の印象が大切であると、解説がありました。

 

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添削指導では受講生の、

〈待ち人の来るや駅舎に夏燕〉

という一句について、

「待ち人/燕が駅舎に来た」という、情景の取り合わせが上手い

切れ字の「や」で、待っていた相手が来たことへの感動が表現できている

などの解説がありました。

そして「駅に着いた」ことが分かりやすくなるよう、

例句として、

〈待ち人の駅に着きたり夏燕〉を挙げてくださいました。

 

◇第3回 7/20(木)、21(金)開催◇

題は「噴水」または「胡瓜」で一句、

自由題で一句です。

「噴水」「胡瓜」の俳句を鑑賞しながら、

季語の歴史や、俳句に込められた思いなども、

詳しく教えてくださいました。

 

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最後に、受講生の方から、

「語彙力を増やすために、先生が心がけていることはどんなことでしょうか?」

と質問がありました。 

館長は、

「できるだけ、詩・短歌・俳句を読む」

「分からない言葉があれば、必ず調べる」

といったことを挙げられました。

「その土地や身近の伝統的な言葉を吸収することで、日常の言葉の気付きに繋がる」

とのことです。

 

高野館長、受講生の皆様、

ありがとうございました。

次回もぜひご参加ください!

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