令和5年度俳句実作講座【句会篇】が開催されました。
講師は、高野ムツオ館長です。
◆第1回 10/19(木)、20(金)開催◆
初回の題は「木の実」で一句、
自由題で一句です。
今回は句会形式で講座が進むため、
あらかじめ提出いただいた句の一覧を配布し
指定された時間内に2句選び、
受講生の方々に順に発表していただきました。
その後、集計して最も票が入った句を選んだ方々から
「句を選んだ理由、感想」など
発表していただく流れです。
館長の選句や指導も入り、受講生の方々も丁寧にメモをとられたり
質問されたりと真剣な様子で受講されていました。
受講生の句で、今回最も票が入った句は
〈縄文の裔とし木の実拾ふかな〉
〈木の実ふる子等それぞれの道をゆき〉
〈公園の隅の除染土虫すだく〉
です。
講座の最後に、票が集まった句を作られた方々へ
ムツオ館長直筆の色紙がプレゼントされました。
◆第2回 11/16(木)、17(金)開催◆
詩歌の森も秋が深まる11月中旬。
第2回の題は「時雨」で一句、
自由題で一句です。
前回同様、句会形式で行われます。
今回は「選んだ理由」の他に「選ばなかった理由」
も発表し、句の理解を深めていきます。
共感が寄せられることもあれば、
思ってもいない視点からの意見に
魅力が増す句もありました。
受講生の句で、今回最も票が入った句は
〈友へかける言葉を探す息白し〉
〈小春日やざぶざぶ洗ふ樽三つ〉
です。
今回は耳に残るリズム感の良い句や、
学生の方の句に
票が多く入っている印象でした。
◆第3回 12/21(木)、22(金)開催◆
題は「年用意」で一句、
自由題で一句です。
年用意の句は、自然などを組み合わせるなど
あっさりと作った方が良いとのお話もありました。
受講生の句で、今回最も票が入った句は
〈ばあちゃんのレシピの誤字と年用意〉
〈年用意母の手擦れの備忘録〉
〈開戦日イマジンを弾くそば店主〉
〈犬の餌もメモに書きたす年用意〉
です。
俳句はおりてくるのをただ待つのではなく
『七転八倒していると、おりてくるもの』
と館長はおっしゃっていました。
『にぎわいと寂しい』『多いと少ない』など
強弱がある言葉をセットにすると俳句が生きる
自然と人間の世界を同時に表現するとよいなど
俳句作りのアドバイスもあり、
受講生の方々の俳句への制作意欲も
さらに高まっているように感じました。
最後に
高野館長、受講生の皆様、
ありがとうございました。
次回のご参加もお待ちしております!
OKP